起業家創出プログラム
ソーシャル・データサイエンスの力で社会課題を解決するスタートアップを創出
未来のCaptains of Industryを育成する革新的なアプローチ
起業家育成の理念
Captains of Industryの創出
一橋大学は創立以来、産業界のリーダー「Captains of Industry」を創出することを目標に人材育成を行ってきました。現代では、大企業だけでなくスタートアップが産業革新の担い手となっています。
ソーシャル・データサイエンスは社会課題解決のため社会科学とデータサイエンスの融合を行い、それらを自在に組み合わせることを通じて課題解決を行う人材を育成しています。彼らが活躍する先は、大企業だけでなくスタートアップの創業も視野に入ります。
また、時代の要請によれば、スタートアップとして創業することがより自然な場合も多くあります。ソーシャル・データサイエンスとスタートアップの間の関係は極めて密接なものなのです。
一橋大学のスタートアップ支援
スタートアップ支援室
2024年12月から設置されたスタートアップ支援室により、全学でのスタートアップ支援を実施。起業を志す学生・研究者への包括的な支援体制を構築しています。
国際連携プログラム
韓国の嘉泉大学(Gachon University)との戦略的提携により、グローバルな起業家教育プログラムを展開。国境を越えた協力により、イノベーション創出を促進しています。
データドリブン起業
ソーシャル・データサイエンスの知見を活用した、エビデンスベースの起業アプローチ。社会課題の定量的分析から始まる、持続可能なビジネスモデル構築を支援します。
GCSC 2025 Global College Startup Camp:国際連携プログラム実施報告
プログラム概要
GCSC(Global College Startup Camp)2025は、一橋大学とガチョン大学が共同主催した6日間の集中型国際教育プログラムで、2025年1月8日から13日まで韓国ソウルのガチョン大学において開催されました。韓国と日本の大学生各40名、計80名が参加し、東アジア地域が直面する重要な社会課題に対して、データサイエンスの手法を活用した革新的なソリューション開発に取り組みました。
このプログラムは、一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部の教育理念である「社会課題解決のためのデータサイエンス活用」を国際的な舞台で実践する貴重な機会として実施されました。参加学生は、理論的な学習にとどまらず、実際の社会問題に対してデータ分析、仮説検証、ソリューション設計、プロトタイプ開発までの一連のプロセスを体験することができました。
一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部との連携実績
📚 学部教育との直接的関連性
一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部が掲げるデータサイエンスの技術的スキルと社会科学的思考を融合させた教育方針が、GCSCプログラムにおいて国際的な文脈で実現されました。本学部の七條直弘教授が主要講師として参加し、「社会データサイエンスと起業家精神」をテーマとした講義を担当しました。
🌍 国際的視野での課題解決アプローチの実践
ソーシャル・データサイエンス学部の教育において重視される「グローバルな視点での社会課題理解」が、このプログラムにおいて実践的に体験されました。韓国と日本という、文化的背景や社会システムが異なる二国間で共通する課題(人口減少・高齢化、気候変動対策)について、データに基づいた分析と解決策提案を行いました。
プログラムの学術的成果
🎯 取り組んだ社会課題の重要性
2025年のGCSCでは、「人口問題」と「気候変動問題」という、東アジア地域にとって極めて重要な二つの課題に焦点を当てました。人口問題については、急速な少子高齢化が進む韓国と日本において、都市部の過密化と地方の過疎化、労働力不足、社会保障制度の持続可能性など、多面的な課題が存在することが確認されました。
📊 データサイエンス手法の実践的応用事例
プログラム期間中、学生たちは実際のデータを用いた分析作業に取り組みました。人口統計データ、気候関連データ、経済指標などの公的データセットを活用し、現状分析から将来予測、政策提言まで、データサイエンスの全工程を体験しました。
教育プログラムの実施結果と学習効果
📈 段階的学習設計の効果
GCSCプログラムは、6日間を通じて段階的に学習効果を高める設計で実施されました。初日から2日目にかけては、各課題領域の専門家による講義を通じて、問題の本質と現状を深く理解する機会が提供されました。3日目から4日目には、チーム単位でのソリューション開発に集中し、データ分析結果に基づいた仮説構築と検証が行われました。最終日には、開発したソリューションを投資家や企業幹部の前でプレゼンテーションし、実用性と社会的インパクトの観点から評価を受けました。
🤝 国際協働学習の実際の効果
韓国と日本の学生が混成チームを組んで課題に取り組んだ結果、異なる文化的背景や思考パターンを持つメンバー間での協働を通じて、より創造的で包括的なソリューションが実際に創出されました。言語や文化の違いを乗り越えてコミュニケーションを図る過程で、グローバルな環境で活躍するために必要な異文化理解力と協調性も同時に養われました。
専門家ネットワークとメンタリング体制の実績
🏢 産学連携による実践的指導の成果
プログラムには、学術界だけでなく産業界からも多数の専門家が参加し、学生チームに対して実践的なメンタリングを提供しました。中小ベンチャー企業部スタートアップ振興院、現代海上火災保険、シンハン銀行などの企業幹部が、ビジネス実現可能性の観点から学生の提案に対してフィードバックを行いました。
🔗 継続的な関係構築の結果
プログラム終了後も、参加学生と専門家、また学生同士のネットワークが維持され、長期的な学習と成長を支援する体制が継続されています。特に優秀な提案については、実際の事業化支援や追加的な研究機会の提供も検討されており、プログラムでの学習成果を実社会での活動につなげる道筋が確立されました。
実際に得られた学習成果と将来への影響
💪 実践的スキルの習得実績
参加学生は、6日間の集中的な活動を通じて、データサイエンスの技術的スキルに加え、問題設定能力、仮説思考、チームワーク、プレゼンテーション能力など、社会課題解決に必要な包括的なスキルセットを実際に習得しました。
🌟 社会貢献意識の醸成効果
実際の社会課題に取り組んだ経験を通じて、参加学生はデータサイエンスが社会に与えうるポジティブなインパクトを実感し、自身の学習や研究活動の社会的意義について深く考える機会を得ました。
🌐 国際的キャリア基盤の構築成果
韓国の大学生や専門家との関係構築を通じて、参加学生は将来の国際的な研究協力や職業機会につながるネットワークを実際に形成することができました。東アジア地域での協力関係がますます重要になる中で、若い世代からの関係構築は大きな価値を持つ成果となりました。
今後の展開と継続的な取り組み
GCSC 2025の成功を受けて、一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部では、このような国際的な実践教育プログラムの継続的な実施と発展を検討しています。韓国をはじめとする東アジア諸国の大学との連携関係をさらに深化させ、データサイエンスを通じた社会課題解決に取り組む次世代人材の育成に引き続き貢献していく予定です。
研究室での起業支援
ゼミ生への積極的支援
七丈研究室では、ゼミに所属する学部生・大学院生に対して起業を積極的に支援しています。研究活動を通じて培った知見を社会実装する最適な手段として、起業という選択肢を推奨しています。
📊 研究成果の事業化支援
ゼミでの研究成果を実際のビジネスに転換するためのメンタリングとリソース提供
🤝 ネットワーキング
産業界、投資家、他の起業家との繋がりを構築するためのネットワーキング機会の提供
💡 アイデア検証
データサイエンス手法を用いたビジネスアイデアの客観的検証と改善支援
📈 継続的フォローアップ
起業後も継続的な相談・指導により、持続的な成長をサポート
今後の拡充計画
現在の取り組みに加えて、スタートアップ支援の仕組みを今後さらに拡充する予定です。
起業家教育プログラム
体系的な起業家教育カリキュラムの開発と実装
インキュベーション施設
学内起業家のための専用ワークスペースとリソースの提供
投資家ネットワーク
ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家との連携強化
国際プログラム拡大
韓国以外の国々との起業家教育連携の拡大
ソーシャル・データサイエンスで起業する
ソーシャル・データサイエンスを活用した起業に関心がある学生の応募を期待しています。
データの力で社会を変える起業家として、あなたの挑戦を支援します。